ひたちで小さなメディアをつくる

居心地のいい場をつくるために”小さなメディア”がどんな役割を果たすことができるか、日々の試行錯誤を綴っています。

日立風流物の伝承は、人形を治す会から

わが家に風流物の人形が帰ってきた。
大きくて置き場所に困るのだけれど、当面この丸テーブルの上に置くしかないかな。

武者の姿から
花娘の姿に早返りする

負傷した武者の手首と、花娘の腕は、根本的な治療が必要。

本番で手が取れ、針金とテープで緊急補強した。

元作者長にお願いして、人形を治す会をやりたい!
それが、日立風流物を次世代に継ないでいく次の一歩でしょうね。
 
ちなみに、この人形は前作者長の義父が作ったもの。
この役の人形を持っていた方が亡くなり、人形が一体行方不明になってしまったため、今回新たに作られました。
頭はすでにあったもの、胴体と腕や首を動かす仕組みは水庭会長の家に伝わっている人形をモデルに義父が作りました。
刀も義父が作り、刃紋は妻や息子たち、わたしが塗りました。
着物の生地を義父が日暮里の生地屋さんまで買いに行き、隣のお宅のおばあさんに着物を縫っていただきました。
 
昔は、冬場、小屋に集まって人形作りをみんなでしていたとのこと。
手仕事をしながらよもやま話をする、というのは楽しいんでしょうね。
以前、郷土博物館で人形作りの講座をやったとき、その準備で作者の方々が北町公民館に集まって部材を作ったことがあります。
その時、みなさんが語るお話はとてもおもしろかったし、楽しかった記憶があります。
 
その北町公民館がなくなったことが、とても大きい。
やっぱり集える場が決定的に重要なんですよね。
風流物の北町作者のみなさんが集い、作業をしながら語り合える場をどうしたらつくれるか?
今結構真剣に考え始めています。