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ひたちで小さなメディアをつくる

居心地のいい場をつくるために”小さなメディア”がどんな役割を果たすことができるか、日々の試行錯誤を綴りたいと思います。

子育ても聴き取ることから

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なぜか不機嫌な息子

昨日16時半頃、いつものように2歳8ヵ月の息子を保育園に迎えに行った。
1階の保育室の窓から遊んでいる様子を眺めていると先生が気づき、「お父さんがお迎えに来ているよ」と息子に声をかけてくれた。
私の姿に気づいた息子は、タッタッタタと小走りで部屋の入口までやってきて、くるっと振り返ってお友達にバイバイし、早歩きで廊下を玄関へ向かう。
下駄箱に向かう息子を「もう靴は出してあるよ」と引き止め、一緒に帰ろうとするも、なぜか不機嫌そうな顔でなかなか靴を履かない。
無理矢理靴を履かせると、「だっこだっこ」。
いつもは私の前をどんどん歩いて行くのに何だかご機嫌斜めだなと思い、「保育園で何かあったの?」と聴くも、返事はない。
家に戻ると「かみね公園に行きたい」と言うので、ベビーカーに乗せ、一緒に近くの公園まで行き、遊んでいるうちに、いつの間にか機嫌は直った。

わが家では、朝は妻と私と息子の3人で歩いて保育園の前まで行き、そこから先は息子と一緒に妻が保育室に行って、朝の仕度をする。
私は、妻を職場に送るため、いったん家に帰って車で保育園の駐車場に行き、車の中で待っていた。
すると、妻が何やらビニールの袋に入ったものを持って、車に乗り込んできた。
「これ、お散歩のお土産だったんだって。下駄箱に入っていた」との妻の言葉でなぜ息子が昨日あれだけ不機嫌だったかの謎が氷解した。
袋の中にはクローバーの花と木の葉が入っていた。
彼は、そのお土産を颯爽と私に見せたかったのだろう?
それに気づかず、私は靴を履かせて帰ろうとした。その私の対応が彼は悲しく、やるせなかったのだろう。

息子の様子が見えているかが肝心

息子の成長を見守りながらいつも考えているのは、「本人の持って生まれた資質を損なわないように成長をサポートするにはどうしたらいいか?」ということ。息子には、素直に機嫌良く伸び伸びと育っていってほしいと願っている。
そのためには、息子の様子を感じ、観察することが大切。
そうすれば、自然とやるべきことは見えてくるはず、と理屈はわかっている。

ところが現実の私は、息子の様子をなかなか感じることができずに、息子を不機嫌にすることが多い。
朝の着替えを断固拒否されて、無理矢理着替えさせて、泣かれたり。

妻はよく「なおちゃんって、おもしろいよね」と言って、これこれこいうところがおもしろいと教えてくれる。
それに対して私は、息子と一緒にいても、息子につきあっている感じで、自分自身が楽しいと感じていることが少ないように思う。

マティスメソッドの一番の基本は、「聴き取れるもののみ再生できる」ということ。私は聴き取れていないから、息子のおもしろさがわからず、息子と楽しく遊べないのだろう。

聴き取るためには、「聴き取りの姿勢を取って深い呼吸をして、リラックスすること」とやるべきことはシンプル。
『耳と聲』全6冊を編集・制作する過程で、トマティスメソッドで大切な言葉は頭に入っていて、ことあるごとに頭に浮かぶ。
しかし、その言葉が実行できないというのは、まだ身についていないのだろう。

自然体とは幸せを感じ取れる身体

「幸せは常に身の回りにある。問題は、それを感じられない身体になっていること」と確信する一瞬が最近あった。

「「八方塞がり」も、所詮は「意識できる八方」が塞がっているだけのこと。心開けば、意識を超えた向こうから、ちゃんと爽やかな風が吹く」(森田真生)
どんなに行き詰まっていると感じる時でも、海からは美しい朝日が昇り、夕方にはあかね色に空が染まる。夜になれば、月が昇り、金星と木星が光り、金星の近くにはふたご座などの星たちがきらめいている。
行き詰まっているのは、頭だけで、身体を開けば幸せはキャッチできるのだ。

その見本がすぐそばにいる。
2歳8ヵ月の息子だ。彼は、空を見上げて「お月様だ!」と喜び、「お花きれいだね」と実家の庭の花々を愛でる。
身体がリラックスし、世界に対して開かれているのだろう。
開かれた身体から見える世界はキラキラしている。

マティスメソッドは、緊張して閉じられた身体をリラックスさせ、幸せをキャッチできる自然体の身体になるためのメソッドなのだと思う。
そのために日々やることは、聴き取りの姿勢をとり、深い呼吸をしてリラックスし、ハミングをすることだけ。
日々それを繰り返していくと、いつの間にか自然体で生きられるようになているという。
このハミングも、「ハミングをやろうと思ってやると効果が得られない。日々淡々とやり続けることが大切」と先生は言う。
自然体で生きるのを一番邪魔しているのは、自分の頭。頭で自然体になるためにハミングをしようと意志することは、そもそも自然体に逆行するのだろう。

子育てもまたトマティスメソッドの修行

息子に応対していると、自分の未熟さを感じさせられる場面が多い。
でも、息子の様子をしっかりと聴き取り、適切な対応ができると、息子の顔がパッと輝く。その瞬間は嬉しい。
置き去りにされてしまった息子のお土産は、コップに入れて棚に飾っておいた。帰ってきてそれに気づき、息子の顔が輝いてくれるといいな。