ひたちで小さなメディアをつくる

居心地のいい場をつくるために”小さなメディア”がどんな役割を果たすことができるか、日々の試行錯誤を綴っています。

効率化することで失った豊かさを取り戻す時代では

栗の渋皮煮、ようやく完成!
いったい何日かかったんだろう?
 
お金に換算すると消えてしまう充実や豊かさが手づくりにはある。
稲刈りもみんなで手植えして、日々世話し、みんなで手刈りして収穫すると、そのプロセスに生の充実や豊かさが生まれるんだよね。
 
効率を重視し、何でもアウトソーシングし、お金に換算する生き方から、自分の必要なものは手作りし、その手作りするプロセスに充実や豊かさを感じる生き方にそろそろ転換していった方が楽しく暮らせるんじゃないかな?
 
地方には、都会ほどの消費の楽しみはないけれど、作り出すための素材は豊かにある。
地方で暮らす豊かさは、消費する側から作り出す側に回ってこそ、味わえる。
 
私の場合は、阿武隈山地の山里で育ち、手植えを小学生まで経験している。手植えの時代は、親戚や近所の人がみんなで手伝ってくれて、田んぼに並んで息を揃えて植えていった。
田植えが終わると、みんなで夕ご飯を食べる。
それは、お祭りのようだった。
田植え機が導入されると、田植えは家族単位で完結する作業となった。
 
効率化することで得られた時間で私たちはいったい何をするというのだろう?
そこで失った生の充実や豊かさをもう一度取り戻すべき時代が来ているんじゃないかな。

出会っていたものと再び出会い直し、未来へとつないでいく

Macの「写真」アプリの検索窓に「10月」と入れると、過去20年間の10月の写真がリストアップされる。
f:id:munakata_kenken:20001022120522j:plain
2000年頃は、札幌の円山裏参道のまちづくり活動に参加して、「街づくりCAFE」というイベントをやっていたんだ。
こんな感じの写真と短い文章でひたちの魅力を伝える絵葉書をつくるのもいいかも。
すでにやってきたこと、出会っていたものと再び出会い直し、未来へとつないでいくこと。
それが、写真を見返す意味なのかも。

ひたちは星の町

3:50。
ベランダに出て夜空を眺め、昨夜の余韻にひたる。
オリオン座がほぼ南中し、その下のうさぎ座やはと座まで見える。
空気が冷え、星空がきれいな季節になってきました。
これから冬にかけて、星空を眺めるのが楽しいんですよね。
 
ひたちには日本有数のプラネタリウムがあり、生解説で星座のお話が聴けます。
天球劇場について|日立市民科学文化財団

子どもが生まれて以来、よく行くようになり、自然と夜空を見上げることが増えました。
 
スマホの星座アプリを空にかざせば、今空に見えている星がどんな星座なのかがすぐにわかります。
便利な時代ですよね!
ちなみに、私が使っているのは「天文学3D」というアプリ。
https://www.amamoba.com/pc/astronomy-3d.html
 
海辺で夜明け前の星空を見上げ、だんだんと夜が明け、海から太陽が昇ってくるまでの時間の風景が素晴らしい!
ひたちの風景のゴールデンタイムなんじゃないかな?
 
※10/5のFBへの投稿を転載しました。

今あるものを見える化し、ワクワクする未来を現前させる

今あるものを見える化し、それを元に何ができるか、何をしたいか、最終的にはどんな場、暮らし方が生まれると自分たちが幸せかを考える。

実際の世の中は、「とっくに変わっているのに、
変わってないことにしようとする法則」
みたいなものがあって、それで、
もっとこうなればいいのにということが
うまくいかなかったりしているんだよなぁ…
 
そこをすり抜けて未来の側に進むためには、
とにかく「実際の世の中」に、モデルをつくることだ。
「ほら、こんなふうに、もう」と言えるケースをつくる。
それがひとつふたつだと、例外あつかいされるけれど、
ある程度の数が揃いはじめると、無視はできにくくなる…
 
もともと、未来というのは、
現在のなかに組み込まれているものだ。
光をあてて、よく見えるようにするだけで、
「こんなに変わってきていたのか」とわかりやすくなる。
糸井重里

地域エキスパート養成講座では、ひたちに今あるものを見える化して、ひたちのワクワクする未来を現前させることにトライしたいと思っています。
指定事業 - 茨城県県北生涯学習センターホームページ

マップとガイドブック、案内人の組み合わせでまちの魅力を伝えることを事業化したい

日立駅に向かう道を歩いていたら、見知った顔が向こうから歩いてきた。
数年前、県北生涯学習センターで担当したマップづくり講座に参加してくださり、その後も、大煙突マップやひたち里山マップ制作のためのまちあるきに参加してくださった田上さんだ。
声を掛けると、郷土博物館まで歩く途中だという。
田上さんは、車を持たずに歩く人だ。
 
ちょうど連絡を取り、地域エキスパート養成講座や高原ガイドブック制作のためのまちあるきにお誘いしようと思っていたところで偶然会えるとは!
これは、シンクロニシティ!?
 
私が今考えている、マップとガイドブックと案内人の組み合わせでまちの魅力を伝えることを事業化したいということを端的に伝えることができた。
この枠組みは、高原だけではなく、大煙突マップや日立アルプス協議会でも実践してみたいこと。
ひいては、『ひたちのまちある記』もその枠組みに移行させたいと思っていて、今週金曜日に美咲さんに会って、その話をしようと思っている。
 
ボランティアでやるのではなく、事業として自分も含め地域にお金を落とす形にすることが肝心だと思っている。
そのためにも、どういう構想でやるのか一枚の図解にまとめ、しっかりと説明できるようにしないといけない。
それが今の課題だ。

大切な居場所を守る根拠と論理を

「安全や効率化を求めることで切り捨てられてしまうもの、それこそが街の居心地を支えている大切なものだ。それを大切にする根拠と論理を明らかにしたい」という問題意識は、20年前に札幌の円山裏参道でまちづくり活動をしていた頃からずっと持ち続けています。
munaken.hatenablog.jp

今、清水博さんの本を読み、場のシンポジウムや哲学カフェにも参加したのは、その根拠と論理を場の理論が与えてくれるのでは?という可能性を感じているからなんでしょうね。

地方自治体に適正規模な人員配置を

地方の未来を考える議論の前提として小熊英二さんのこの論は、読んでほしい。
www3.nhk.or.jp

地方自治体は、公務員を減らし過ぎたんですよね。
公務員が暇だというのは昔の話。
常時残業をしないと回らないというのは、異常な状態で、そんな忙しさの中で新しいことや意欲的なことなどできるはずがない。
ゆとりこそが生産性を上げるためには必要だということは、ソフトウェア開発の世界では自明なこと。

雑談こそが大切なのに、妻の働き方を見ていると雑談する余裕すらない。
note.mu

2012年に妻の職場の同僚2人がわが家に来て、妻と3人で「職場の人とどう関わったらいいか?」というテーマで「図解を作りながら考えを深める会」をやったことがあります。

その際も「人員不足のため、仕事のためのコミュニケーションすらとる余裕がないときがある」という現状が出てきました。
そして、たわいのない話や会話が関わり方のベースであり、糸口になるのに、仕事以外の話を認めない上司がいて、かえって仕事の質と能率が上がらないという意見が出たのが、印象的でした。

地方自治体は、適正な人数の人員を配置し、もっと住民と一緒に考えて施策を進めていけるような、余裕のある態勢にすることがまず大切だと思います。